TVよりもTikTok、YouTube。映画館よりもNetflixなど、
時間場所の制約なく、好きな時に好きな情報だけを摂取できる時代。
なんて便利なんだ。
しかし、ここで提唱しよう。(小声)
何らかの不便性を乗り越え、能動的につかみにいかないとみつからない
おもしろこそおもしろいんだ!と、
みなさまにとっても、そんな類のおもしろ、ありますでしょうか。
私はそういう隠れたおもしろ、結構好きです。
では、そのおもしろの1つとしてぜひとも挙げたい
ドキュメンタリー映画のお話をしたいと思います。
ドキュメンタリー映画?
サブスクでも見れるじゃないか!!という声が聞こえてきそうですが、お待ちを。
多くのドキュメンタリー映画は上映館が限られ、上映される期間も比較的短かったりする。
映画館での上映が終わると、ソフト化されず、再上映の機会をひたすら待つしかないものも多い。(再上映も映画館で上映されずに、市民館などで上映会が開かれることも多い。)
上映前に大々的に宣伝することも少ない。ミニシアターの上映予定作品の告知等で情報を仕入れ、おもしろそうなものをひかえておくのがベスト。
さもなくば、良作を見逃す!!
なんとも刹那。それがドキュメンタリー映画。
と、偉そうなことをいいつつ、私は見逃すところだったのです。(情報戦に弱い)
ドキュメンタリー映画のヒットメーカー東海テレビの“さよならテレビ”を。
まず、東海テレビについて少し。
東海テレビはフジテレビ系列の名古屋にあるテレビ局。知名度こそ低いかもしれませんが、
良質なドキュメンタリー映画を数多く世に出している。
『ヤクザと憲法』『平成のジレンマ』など、社会の暗部に迫る作品や、
『人生フルーツ』など、こころがホット和むような作品など多種多様。
今回、私が鑑賞した『さよならテレビ』は、東海テレビ自身がターゲットに。
放送部にカメラを向け、内部の亀裂や、契約社員の苦悩、メディアの意義、テレビの現状を映し出す。実験的な手法で、現場の生々しさが伝わってくる。簡単に言えばそんな作品?
本作、劇場公開は2020年。公開されてたの知らんかった~💦(重罪!)
先ほどにも申し上げたが、ドキュメンタリー映画は刹那。
見逃すと再会の保証はない。
せめてもの罪滅ぼし、ネットに潜伏し、再会の機会をひたすら待つ。
そこに一筋の光。
そう、神戸映画サークル協議会さんが開催下さいました上映会にて、
2年越しに見ることができました。
プロデゥーサー阿武野さんの講演会もございました。結論、大変満足。
東海テレビのドキュメンタリー映画をみると思う。
ドキュメントというにはおもしろすぎるのではないか。
なんというかドラマティックすぎる。作品として仕上がりすぎている。(良い意味で)
おもしろいドキュメンタリー映画に出会うと、満足感とうらはら、
事実はもっと淡泊だったりするのではないか、と至らぬ考えを巡らせてしまう。
これぞ感傷に浸るということなのでしょうか。
と、長く綴りましたが、、
ドキュメンタリー映画、気になる題材のものがあれば
ぜひ劇場に足を運んでみてはいかがでしょうか。
(終)
題 夏が含む可能性
夏が苦手。
熱い。じめっとした汗。飲めど飲めど乾くのど。
おまけにこの時期は雨が降る。どんよりした空気を一層膨張させ、体は重い。
夏に負けじと趣味の散策を続ける。もはや意地。足取り重し。
そして物事の変調は突然訪れる。
高架下を通過する時であった。
もあっっとした土の匂いが嗅覚を攻めた。
コンクリートロードに残された、高架下、際の少しばかりの土が
空気中の水分をかき集め、私にHELPを求めてきた。
と思わせるほどの土の匂い。
と同時によぎる夏休みの帰省の思い出。虫取り。打ち上げ花火。。プールるる、、、、、、
走馬灯のようにめぐる夏の思い出、、そしてハっと我に返る。
土の匂い、幼少期の記憶へのアクセスを自動承認させるほどの威力。
非人工的なにおいに不慣れな都会人は。
こんな僅かな土の匂いでさ、その自然たるにおいにふれた瞬間
ノスタルたる感傷が襲う。
そして思う。たまにはば~ちゃんの顔見ないとな~。
夏はにおいの最盛期。
生ごみも放置していればすぐ臭くなるし。汗の匂いが気になる季節。
嫌なにおいを挙げすぎた。
夏はにおいが楽しい季節。
海の匂い。生い茂る草の匂い。太陽光吸収マックスの布団の匂い。
夏は苦手だが、記憶の中の夏はどこか魅力的にうつる。
なぜだろう。
様々な夏のにおいが、記憶をより鮮明に印象付けるためだろうか。
はなたまた。ただ単純に、楽しい催しが多いからなのか、、、
着地点もなく、なぜ、嫌いな夏についてベラベラ語るのか、、
お気づきいただけただろうか。
そう、わたしは、夏をどうにか美化することで、
このアッツアッツな夏をなんとか楽しく過ごそうと必死なのである。
しかし、兆しは見えた。
わずかに残された土の勇気ある行動により、
嫌いな夏を乗り越えるヒントを得たのだ。
前述したように、思い出の夏は麗しい。
そう、夏に限り、わたしは思い出に生きる。それが答えだ。
夏の寝苦しい夜には、遅い帰りを許された小学生時代の夏祭りを思い出し、
猛暑のなか、足早の通勤中は、旅行で訪れたタイのエキゾチックサマーを呼び起こす。
断じて、現実逃避ではない。
うん。楽しく過ごせそうだ。
夏ははじまったばかり、皆様良い夏をお過ごしくださいませ。